石室神社(南伊豆町)概要: 石室神社は静岡県賀茂郡南伊豆町石廊崎に鎮座している神社です。石室神社の創建は諸説あり不詳ですが「5世紀頃、石室山金剛院として開かれた」・「大宝元年(701)に観音像と第六天神像を祀る御堂が建立され、後に役小角が伊波例命の分霊を勧請した」・「伊豆に流された役小角が十一面観音の霊夢によりこの地に導かれた」・「村人が霊夢によりこの地に導かれると御堂が出現し十一面観音が安置されていた」・「秦氏が氏神である物忌奈之命(関係は定かではありませんが三嶋明神の長子で、神津島の開祖と言われています)の分霊を勧請した」など複数の説があります。現在の祭神が伊波例命であることから、一般的に延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に記載されている式内社で、康永2年(1343)に編纂された伊豆国神階帳(国内神名帳)従四位上に列している伊波例命神社と比定されています。
石室神社の鎮座する石廊崎が相模湾と駿河湾の境目であることから古くから漁業や開運業の関係者から篤く信仰され、神仏習合時代の金剛山石室権現と塩運搬の千石船の船乗りとの奇妙な伝説(石廊崎権現の帆柱)は伊豆七不思議のひとつに数えられ現在に語り継がれています。江戸時代は韮山代官江川氏の庇護の下、幕府から米2表の供進を受け、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され石室神社に改称しています。石室神社の社殿は石廊崎の先端の岩壁に張り付くように建立された独特な形式で異彩を放っています。祭神:伊波例命。
懸造を簡単に説明した動画
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