松蔭寺(沼津市)概要: 鵠林山松蔭寺は静岡県沼津市原字東畑に境内を構えている臨済宗白隠派の寺院です。松蔭寺は臨済禅中興の祖と云われている白隠禅師の縁の寺院として知られています。当時、白隠禅師は500年に1人と言われるほどの高僧とされ「駿河には過ぎたるものが二つあり、富士のお山に原の白隠」とうたわれました。白隠は貞享2年(1685)に駿河国原宿長沢家の3男として生まれ、15歳の時松蔭寺で出家、修行を重ね享保2年(1717)松蔭寺の住職となり、その後、妙心寺(京都)の第一座となりました。特に禅画の確立や高僧の教育、禅宗の大衆化などに功績があり明和5年(1768)に入寂、松蔭寺境内に埋葬されています。山号:鵠林山。宗派:臨済宗白隠派。本尊:釈迦如来。
白隠禅師墓は昭和29年(1954)に静岡県指定史跡、寺宝である白隠禅師の自画像は昭和43年(1968)に静岡県指定文化財(絵画)に、科註妙法蓮華經(元禄3年、白隠手沢本、10冊)が昭和30年(1955)に静岡県指定文化財(典籍)に、木造白隠禅師坐像が平成29年(2017)に沼津市指定文化財(彫刻)に指定されています。
松蔭寺開山堂は明治36年(1903)に造営されたもので、石造平屋建(伊豆石)、桟瓦葺、六角堂(一辺2.7m)、漆喰仕上げ、建築面積19u、明治時代の多角堂建築の遺構として貴重で、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との登録基準を満たしている事から、平成28年(2016)に国登録有形文化財に登録されています。松蔭寺山門は江戸時代後期に造営されたもので、切妻、石瓦葺(伊豆石)、一間一戸、間口3.0m、薬医門形式、「再現することが容易でないもの」との登録基準を満たしている事から、平成28年(2016)に国登録有形文化財に登録されています。
薬医門を簡単に説明した動画
|