駒形神社(御前崎市)概要: 駒形神社は静岡県御前崎市御前崎に鎮座している神社です。駒形神社の創建は安閑天皇元年(531)に勧請されたのが始まりとされます。伝承によると太平洋沖で遭難した90頭の馬の内1頭がこの地までたどり着き、残りの89頭は岩になってしまったと伝えられています。白羽神社の由緒によると承和4年(838)に当地から遷座したのが白羽神社とし、駒形神社を元宮としています。
当地は奈良時代から平安時代にかけて白羽官牧が設けられ、社号に「駒」の字が掲げられている事から官牧と関係が深い神社だった事が窺えます。江戸時代に入ると幕府から庇護され朱印状が発布されています。古くから神仏習合し「駒形大明神」や「駒形明神」などと呼ばれてきましたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏教色が廃され、現在の社号である「駒形神社」に改めています。
現在の駒形神社本殿は元亀2年(1571)の兵火で焼失後、江戸時代初期に再建されたもので一間社、入母屋造、こけら葺き、江戸時代初期(1630〜50年頃)の神社本殿建築の遺構として貴重なことから昭和44年(1969)に御前崎市指定文化財に指定されています。又、明治13年(1880)に奉納された絵画「千羽の鶴(2.5m×3.2m)」が貴重な事から平成6年(1994)に御前崎指定文化財に指定されています。祭神は天津日高日子穂々手見命・豊玉毘賣命・玉依毘賣命。特に海上安全・航海安全・大漁に御利益があるとして漁業や海上運搬業者などから信仰されています。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-御前崎市教育委員会
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