窓泉寺(掛川市大須賀町)概要: 大渕山窓泉寺は静岡県掛川市西大渕に境内を構えている曹洞宗の寺院です。窓泉寺の創建は天正7年(1579)、横須賀城の初代城主大須賀康高が妻である桂院殿清心窓泉大姉の菩提を弔う為、茂嶽洞繁和尚(康高の叔父)を招いて開山したのが始まりとされ寺号は桂院殿の戒名に因んでいます。当初は本谷寺ケ谷に境内があり領主縁の寺院として荘厳な伽藍が建ち並んでいましたが、山津波の為大破し、現在地に移されました。歴代横須賀城主が庇護し寺領が安堵され、3代将軍徳川家光から14代将軍徳川家茂までは徳川将軍家が朱印状を発給し朱印地が認められ、最盛期には末寺8ヵ寺を擁していました。文化8年(1811)の火災により多くの堂宇、寺宝、記録などが焼失、天保14年(1843)に再建が図られています。
現在の窓泉寺山門は宝永8年(1711)に豪商三河屋が寄進したもので入母屋、桟瓦葺、一間一戸、楼門形式、壁部白漆喰仕上げ、木部朱塗り、外壁はなく吹き放しで高欄が廻っています。窓泉寺山門は当地方では珍しい江戸時代に建てられた楼門建築の遺構として貴重なことから静岡県指定文化財に指定されています。本堂は木造平屋建て、寄棟、桟瓦葺、平入、桁行7間、外壁は真壁造り、白漆喰仕上げ。山号:大渕山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来。
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