蓮光寺(沼津市)概要: 安養山蓮光寺は静岡県沼津市三芳町に境内を構えている臨済宗妙心寺派の寺院です。蓮光寺の創建は建長2年(1250)、鎌倉幕府第5代執権北条時頼が牧の御所(鎌倉幕府第4代征夷大将軍源頼経の旅殿)の跡地に開いたの始まりと伝えられています。当初は大岡院と称し車返し牧の御所の旧地にありましたが天正8年(1580)の小田原北条氏と甲斐武田氏の兵火により大きな被害を受け境内が荒廃しました。天正11年(1583)、三枚橋城(沼津城)の城主松平忠次が徳岫禅師(奥山方広寺:静岡県浜松市北区)を招いて再興、浄土宗から臨済宗に改宗し寺号を蓮光寺に改めています。
元禄14年(701)の火災に伴い現在地に境内を遷し、その後も何度も焼失や洪水などの被害を受けましたが、その都度再建されています。本尊の千手観世音菩薩は江戸時代初期の元和年間(1615〜1624年)に小諏訪の漁師が漁の最中に網にかかったもので、仏意の霊示があった事から蓮光寺の本尊として迎えたと伝えられています。
霊場の札所本尊は円通寺の本尊で恵心僧都が彫刻したと伝わる馬頭観音像でしたが、太平洋戦争の沼津大空襲により焼失した為、新たに蓮光寺の本尊が選定されました。駿河一国三十三観音霊場第32番札所。駿豆横道観音霊場第12番札所。山号:安養山。宗派:臨済宗妙心寺派。本尊:千手観世音菩薩。
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