大湯間歇泉(熱海温泉)概要: 大湯間歇泉は静岡県熱海市上宿町に位置しています。案内板によると「 古来から間歇泉で世界でも有数な自噴泉でありました。「大湯」の噴出は昼夜6回で、湯と蒸気を交互に激しい勢いで噴出し、地面が揺れるようであったといいます。明治中ごろから次第に減少し末ごろには止まってしまいましたが、関東大震災のとき再び噴出しました。
しかし、その後も噴出回数は減少しつづけ、昭和のはじめついに止まってしましました。昭和37年に人口的に噴出する間歇泉として整備され、市の文化財として保存し現在に至っています。」とあります。隣の案内板では表現が異なり、当初は1時間に1回噴出し世界3大間歇泉に数えられたが明治中頃に昼夜6回となり末期頃は1日1回その後、数日で1回程度となり大正12年の関東大震災後、不規則になり大正13年に完全に止まったとあります。
歴史的には奈良時代に万巻上人が開いたと伝わるもので、慶長9年(1604)には初代将軍徳川家康が寛永16年(1639)には3代将軍徳川家光が湯治に訪れ、江戸時代を通して将軍に献じる温泉として大湯で汲み上げ江戸城に運ばれていました。
現在でも大湯で汲み行事を由来とする「献湯祭」が隣接する湯前神社と共に行なわれます。間歇泉の周囲には多くの石仏や石碑が安置されていることから信仰の対象にもなっていたと思われます(中にはオールコックの碑や愛犬トビーの墓なども建立されています)。大湯間歇泉は熱海温泉の歴史に重要な役割を持っていた事から熱海市指定史跡に指定されています。
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