妙蓮寺(富士宮市)概要: 多宝富士山妙蓮寺は静岡県富士宮市下条に境内を構えています。妙蓮寺の創建は鎌倉時代末期の正中元年(1324)、南条時光(大石寺の開基者)が開基となり寂日房日華上人を招いて妙蓮尼(南条時光の妻)一周忌供養の為、南条氏(上野郷地頭)館跡に開山したのが始まりと伝えられています。
その後は寺運が隆盛し「富士五山(大石寺、北山本門寺、西山本門寺、小泉久遠寺、妙蓮寺)」や「興門八本山(大石寺、北山本門寺、西山本門寺、小泉久遠寺、妙蓮寺、京都要法寺、伊豆実成寺、保田妙本寺)」に数えられました。
戦国時代に武田領に入ると武田家から庇護され、永禄12年(1569)には境内を保護する為の高札が発布され、天正4年(1576)には武田勝頼が諸役の免除を行い、天正7年(1579)には寺領を寄進しています。江戸時代に入ると幕府から庇護され朱印地26石6升8合が安堵されています。
現在の妙蓮寺客殿は江戸時代後期の文化10年(1813)に建てられたもので、入母屋、銅板葺、桁行13間、梁間9間、近世以前に建てられた木造寺院建築としては富士宮市内最大級の規模を誇り昭和60年(1985)に富士宮市指定文化財に指定されています。
妙蓮寺表門は江戸時代後期の文政2年(1819)に再建されたもので桁行6間、梁間3間、銅板葺、懸魚や妻面、組物には繊細な彫刻が施され、さらに極彩色で彩られたもので、客殿同様に富士宮市指定文化財に指定されています。その他にも下庫裏、大庫裏、玄関が平成23年(2011)に名称「妙蓮寺5棟」として追加指定されています。山号:多宝富士山。宗派:日蓮正宗。本尊:曼荼羅。
八脚門を簡単に説明した動画
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