東林寺(伊東市)概要: 稲荷山東林寺は静岡県伊東市馬場町2丁目に境内を構えている曹洞宗の寺院です。東林寺の創建は平安時代後期の久安年間(1145〜1151年)に開かれたのが始まりとと伝えられています。
当初は久遠寺と称し、真言宗の寺院でしたが鎌倉時代初期、当時の地頭伊東祐親が工藤祐経によって殺された息子である河津三郎祐泰の菩提を弔う為、当寺に入り出家、自らの法名(東林院殿寂心入道)から東林寺に寺号を改めています。
以来、歴代伊東家の菩提寺として庇護され寺運が隆盛し、境内には祐泰の墓と曽我兄弟(祐泰の子供で母方の実家である曾我姓を名乗る。建久4年:1193年、源頼朝によって行われた富士の巻狩に随行した工藤祐経を討ち果たし、後に「日本三大仇討」とされた。)の首塚が建立され堂内には祐親や祐泰など伊東家一族の位牌や祐親、千鶴丸(頼朝と八重姫の子供、八重姫は平家方の伊東祐親の娘であった事から殺害が命じられ松川に沈められた。)の木像などが安置されています。
天文7年(1538)に長源寺3世圓芝春徳が曹洞宗に改宗しています。河津三郎祐泰は当代きって力持ちとして知られ相撲の中興の祖とされる人物で相撲四十八手の一つ「河津掛け」は祐泰が編み出したものと伝えられています。
東林寺本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行6間、正面1間唐破風向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ。山門は切妻、桟瓦葺き、三間一戸、桁行3間、張間1間、八脚単層門。
伊豆八十八ヶ所霊場二十七番札所(札所本尊:延命地蔵菩薩・御詠歌:もろ共に 仏の誓い たのめただ 真如の月の のぼる林に)。伊東七福神(神布袋尊)。山号:稲荷山。宗派:曹洞宗。本尊:阿弥陀三尊。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-伊東市教育委員会
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