葛見神社(伊東市)概要: 葛見神社は静岡県伊東市馬場町に鎮座している神社です。 葛見神社の創建は不詳ですが延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に記載された式内社「久豆弥神社」とされ、古くから格式の高い神社だったと思われます。平安時代末期、当地の地頭となった工藤祐高(伊東氏の祖)が崇敬庇護し、伏見稲荷大社(京都府京都市伏見区)の分霊を勧請合祀し社殿を造営、菩提寺である東林寺を別当寺に定め祭祀を担わせています。以来、祐高の後裔である伊東氏の崇敬社として庇護され、慶長15年(1610年)には焼失した社殿を伊東正世が再建しています。伊東氏が衰退後は歴代領主が庇護し供米などが寄進されています。明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され神社として独立し、明治6年(1873)に郷社に列しています。
現在の葛見神社本殿は元禄10年(1697)に建てられたもので神明造(間口2間、奥行2間)、覆屋は天保年間(1830〜1843年)に建てられました。境内の大樟は治承4年(1180)、石橋山の戦いで平家に大敗しこの地に逃れた源頼朝が根本の空洞で身を隠したと伝わるもので推定樹齢千数百年、目通幹周約20m、全国的に見ても有数の老樟として大変貴重な事から昭和8年(1933)に国指定天然記念物に指定されています。祭神は葛見神(詳細は不詳ですが地元神とされます。又、大国主命の御子神である事代主命と同神、又は一族神とも云われています)、倉稲魂命、大山祇命。
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