仏現寺(伊東市)概要: 海光山仏現寺は静岡県伊東市物見が丘に境内を構えている日蓮宗の寺院です。仏現寺の創建は弘長元年(1261)、日蓮上人が伊豆伊東に配流になった際、地頭で日蓮の監視役だった伊東朝高の病を祈祷により治したことから、朝高が帰依し、屋敷の鬼門にある毘沙門堂に日蓮を招き厚遇しました。
日蓮は3年間毘沙門堂で「四恩抄」、「教機時国抄」等を編纂し自像を彫って朝高に与えたと伝えられています。貞治元年(1362)、日教上人が日蓮上人の旧跡を巡錫の折、当地を訪れ毘沙門堂跡地に一宇を設け朝高が海中出現の釈迦立像を日蓮に献上した故事から仏現寺と称するようになりました。
日蓮上人の旧跡として寺運も隆盛し江戸時代までは佛光寺、妙照寺、大行寺、妙法寺、法船寺の5ヶ寺が輪番で寺を守りました(後に妙隆寺、蓮正寺、廣宣寺が加わり8ヶ寺)。明治時代に入り輪番が廃されると仏現寺として独立、明治8年(1875)の火災と大正12年(1923)の関東大震災で多くの堂宇が失われ一時衰退しますが順次再建されました。
又、本堂には江戸時代中期に当時の住職日安上人が柏峠で悪さを行なった天狗を退治した際、受け取ったとされる「天狗の詫び証文」が大切に保存されています。
仏現寺本堂は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、正面千鳥破風、平入、桁行7間、正面3間軒唐破風向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ。山門は寄棟、鉄板葺き、三間一戸、八脚楼門、桁行3間、張間2間、上層には高欄、「海光山」の山号額、外壁は真壁造り板張り木部朱塗り、左右に仁王像(1対:阿吽像)安置。
伊東七福神の毘沙門天。節分祭(毎年2月)である毘沙門天祭りでは多くの参拝者が集まり賑います。山号:海光山。宗派:日蓮宗。本尊:釈迦牟尼仏。
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