最誓寺(伊東市)概要: 宝珠山最誓寺は静岡県伊東市音無町に境内を構えている曹洞宗の寺院です。最誓寺の創建は鎌倉時代初期、江間小四郎北条泰時の室である八重姫の発願により開かれたのが始まりとされます。
八重姫は平家の重臣伊東祐親の3女にあたる人物で、源頼朝が当地に配流になっていた際、恋仲となり一子千鶴丸をもうけましたが、その話を聞いた祐親は逆鱗し千鶴丸を松川に沈め平家に忠誠を誓いました。
その後、八重姫は北条義時に嫁ぎ千鶴丸の菩提を弔う為、御堂を建立し西成寺と名付け、慶長元年(1596)には宗銀が曹洞宗に改宗し寺号を最誓寺に改めました。
最誓寺境内にある伊東家の墓は元々東光寺に建立されていたものでしたが、伊東家の衰えと共に寺運も衰退し江戸時代末期には廃寺となり一族の宝篋印塔や五輪塔などが最誓寺に移されました。
昭和34年(1959)に再建された本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺、平入、桁行6間、正面1間唐破風向拝付、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、内部には本尊である阿弥陀如来像の他、八重姫が奉納した千鶴丸地蔵菩薩像が安置されています。
伊東氏の墓は伊東の歴史を語る貴重なものとして昭和34年(1959)に伊東市指定史跡に、境内にある大ソテツ(推定樹齢600年)が伊東市指定天然記念物にそれぞれ指定されています。伊東七福神:寿老神。山号:宝珠山。宗派:曹洞宗。本尊:阿弥陀如来。
【 参考:文献等 】
・ 縁起碑-宝珠山最誓寺
・ 現地案内板(伊東家墓碑由緒)-宝珠山最誓寺
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