朝顔の松(島田市)概要: 広島藩の家老の娘「深雪」は京都で宮使いをしていた際、「宮城阿曽次郎」を名乗る好青年と恋仲に落ちます。しかし、急な知らせで国元に戻ると「駒沢次郎左衛門」という男性と婚約した事を告げられた事で途方に暮れ、遂に名前を「朝顔」に変えり阿曽次郎を探す為に旅立ちます。実は宮城阿曽次郎と駒沢次郎左衛門は同一人物でしたが、その事実を知らない「朝顔」は全国を探し回り遂に視力を失い、三味線の弾き語りをしながら僅かな日銭を稼ぎ暮していました。
ある日、座敷から声がかかり、何時ものように歌いましたが、その客は阿曽次郎本人でした。しかし、「朝顔」は目が見えない為、阿曽次郎とは気付かず、阿曽次郎も長旅で容姿が変わった「朝顔(深雪)」を気付きませんでした。後日、先日の客が阿曽次郎と分かり急いで追い掛けますが大井川は川止めで遂に会うことができませんでした。
朝顔は悲観するあまり自殺を試みますが宿の主人に助けられ一命を取り留めました。すると不思議なことに目が見えるようになり、目を開けて初めて見たのがこの松だったと云われています。何時しかこの松は「朝顔の松」と呼ばれるようになり初代が枯れた際、哀れんだ住民が朝顔堂が建立し枯れた松を木碑として安置しました。現在の松は5代目ですが長く住民達に守られ続けられています。
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