東光寺(島田市)概要: 池澤山東光寺は静岡県島田市東光寺に境内を構えている天台宗の寺院です。東光寺の創建は不詳ですが、伝承によると平安時代初期の天長7年(830)に慈覚大師円仁が開いたのが始まりと伝えられています。中世には寺運が隆盛したと見られ、歴代領主である今川義元や武田勝頼、徳川家康などの古文書を多数所有し、特に価値が高い11通が昭和59年(1984)に島田市指定文化財に指定されています。又、境内には日吉大社(滋賀県大津市坂本)の分霊を勧請した日吉神社が鎮座し、毎年4月14日に行われる例祭で奉納される「猿舞」は神仏習合時代の名残が見られる行事として貴重な事から昭和52年(1977)に静岡県指定無形民俗文化財に指定されています。
東光寺本堂は木造平屋建て、入母屋、銅瓦棒葺き、平入、桁行3間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ木部朱塗り。駿河三十三観音霊場第2番札所(札所本尊:千手観世音菩薩・御詠歌:極楽を 聞けばはるばる 東光寺 詣りてちかく 拝む尊さ)。山号:池澤山。宗派:天台宗。本尊:千手観世音菩薩。
東光寺の古文書
・ 正平6年(1351)−足利尊氏禁制
・ 観応3年(1352)−今川範氏判物
・ 応永20年(1413)−今川範政判物
・ 長享元年(1487)−今川氏親安堵状
・ 天文13年(1544)−今川義元寄進状
・ 天文21年(1552)−今川義元判物
・ 永禄3年(1560)−今川氏真判物
・ 永禄3年(1560)−今川氏真安堵状
・ 元亀4年(1573)−武田勝頼判物
・ 慶長7年(1602)−徳川家康寄進状
・ 元和3年(1617)−徳川秀忠安堵状
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