大歳御祖神社(静岡市)概要: 大歳御祖神社は静岡県静岡市葵区宮ケ崎町、静岡浅間神社の境内に鎮座している神社です。大歳御祖神社の創建は応神天皇4年(273)に勧請されたのが始まりとされます。当初は現在の静岡市本通一丁目付近に鎮座し、奈良時代には「安倍の市」と称する市が立ち商業の中心地として発展したことから大宝3年(703)に「安倍の市」の市神として信仰されるようになりました。
その後、賤機山上に鎮座していた奈吾屋神社と合祀、延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳には式内社として記載され古くから格式の高い神社として崇敬されてきました。江戸時代に入ると幕府から崇敬庇護され、数度に渡り幕府直営で社殿が造営されました。祭神:大歳御祖命。配祀:雷神。
現在の大歳御祖神社本殿は文政9年(1826)に再建されたもので三間社、流造、本瓦風銅板葺、外壁は黒色を主体とする漆塗りで精緻な彫刻などは極彩色で彩られています。中門も本殿と同時期に建てられたもので一間一戸平唐門、本瓦風銅板葺、透塀は一周延長38間、本瓦風銅板葺。大歳御祖神社本殿、中門、透塀は江戸時代末期の社殿建築の遺構として貴重なことから国指定重要文化財に指定されています(拝殿と髄神門は太平洋戦争の戦災で焼失後、コンクリート造にて再建)。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-静岡浅間神社
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