湖西市新居町(歴史)概要: 新居町は遠州灘と浜名湖に挟まれた交通の要衝で、古くから開けていました。創建年は不詳ですが延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に記載されている角避比古神社が鎮座し遠江国に2社だけの名神大社に列っしていることからも重要な地域だったと思われます。
奈良時代に入ると仏教の文化も入り神亀年間(724〜729年)には聖武天皇の勅願により行基菩薩が応賀寺を開いています。
慶長5年(1600)に五街道の1つ東海道が開削されると遠州灘と浜名湖を結ぶ開口部に接していたことから宿場が設けられ、「今切の渡し」の渡船場には関所を設置し人や物資の出入りを厳重に管理しました。海岸線に位置することもあり元禄16年(1703)の元禄大地震や宝永4年(1707)の宝永大地震、嘉永7年(1854)の大地震などで大きな被害を受けました。
又、多くの大名が参勤交代で新居宿を利用しており本陣3軒、旅籠25軒あり活気を呈しました。現在は近代化などで、新居関所や紀伊国屋(旅籠)、小松楼(茶屋)などの建物が残るのみですが新居関所は主要街道の唯一の関所建築として大変貴重な存在で大正10年に国指定重要文化財、昭和25年に国指定史跡、昭和30年に国指定特別史跡に指定されています。
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